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サプリメントとドーピングリスク [整形外科&スポーツ医科学]

先週末、各競技団体の医学委員会から緊急連絡が回ってきました。
その内容は、こんな感じ。

DNS社サプリメントからWADA禁止薬物検出のご報告

近年、サプリメントやジェネリック医薬品への禁止薬物混入が数多く報告されています。
原因としては種々の要素が考えられますが、
ジェネリックでは、
・原材料や製造ラインのコスト削減によるリスク
・添加剤など、微細な成分の差異
サプリメントでは、
・(食品扱いであるための)製造ラインの安全性レベル低下
・表示成分以外の成分混入
などが考えられると思います。


過去にはJADA認証サプリメントというのも存在しましたが、
JADAも2020年3月を持ってこの制度を廃止し、
サプリメントに対する安全性を担保しないことが決まっています。
世界的にもWADAはサプリメントの認証を行っておらず、
サプリメントの安全性を調査する国際的な第3者機関はあるものの、
絶対的な安全性は保証されないことになっています。


今後、アスリートにとってサプリメントは禁忌となっていく可能性が高いかな、
というのが個人的な展望。
ナショナルレベルのアスリートに限らず、各種プロスポーツ選手には、
サプリメントとの向き合い方を考えてほしいと思います。






防げ! サプリメントによるドーピング! (メディパルムック)

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  • 出版社/メーカー: メディア・パル
  • 発売日: 2019/06/11
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東京2020 医務体制準備状況 [整形外科&スポーツ医科学]

先日、とある競技団体の関係でチームドクター会議に参加しました。
その際に2020年東京五輪における医療体制の予定や、
現在の作業進捗状況についての説明がありました。

今の所、ドクターに協力が要請されているのは、
・選手村のクリニック
・各競技会場における選手用クリニック
・各競技会場における観客用クリニック
・報道センターのクリニック
・その他関係者用クリニック
といったところのようでして、現在そこの人員配置を調整中のようです。
当初の決定予定は6月と聞いていましたが、かなりずれ込んでいるとのこと。


募集の際に、
「医師は無給、交通費・宿泊費も自腹」
という条件が書いてありました。
責任が発生する業務において、それは如何なものかと思っていましたが、
関係各所との調整の結果、その点は改善される可能性もあるとのこと。
是非、どうにかしてほしいものです。




ナショナルチームドクター・トレーナーが書いた種目別スポーツ障害の診療

ナショナルチームドクター・トレーナーが書いた種目別スポーツ障害の診療

  • 作者: 林光俊
  • 出版社/メーカー: 南江堂
  • 発売日: 2007/01
  • メディア: 単行本





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大谷選手が手術に至った「分裂膝蓋骨」とは? [整形外科&スポーツ医科学]

久々に、整形外科のお話です(笑)
先日、大谷選手が膝の手術を受けたというニュースがありました。
『大谷翔平の「分裂膝蓋骨」とは?』


この「分裂膝蓋骨」という病態は、成長過程に関連しているとされています。
膝蓋骨(膝のお皿の骨)はもともといくつかに分かれており、
成長に伴って一つの骨に癒合していくのですが…
小児期に、
・筋肉・腱の硬さ(タイトネス)
・過度の運動
などによって膝蓋骨に牽引力がかかることで、
この骨が癒合せず、膝蓋骨が2〜3個に分かれているように見える、
というのがこの病態です。


小さく分かれている部分は骨で結合されているのではなく、
繊維組織や肉芽といった比較的柔らかい組織で結合していることから、
運動負荷によりストレスが掛かりやすい状況となってしまうため、
運動時に疼痛が出現してしまうこととなります。


札幌スポーツクリニックさまのHPにわかりやすいページがあったので、
ちょっとご紹介させて頂きますね ヾ(__。)
⇒ https://www.sapporo-sports-clinic.jp/disease/223/


手術自体は、
① 牽引力の原因となっている、外側広筋の一部を切離する
② 分裂している小さな骨片を摘出する
③ (骨片が大きい場合)スクリューなどの機材で固定する
という3つの方法が考えられます。
いずれの方法にせよ、術後3〜4週で軽い運動を行うことができ、
6〜12週でスポーツに完全復帰が可能です。


エンゼルスはプレーオフの可能性が消えた時点で、
来年のシーズンを見越して早めに手術を受けたのでしょう。
予後はかなり良好な手術ですので、来季も期待できますね!





失敗しない膝関節スポーツ外傷の手術

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  • 作者: 木村雅史
  • 出版社/メーカー: 医学と看護社
  • 発売日: 2014/11/01
  • メディア: 単行本






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スポーツ医学検定 [整形外科&スポーツ医科学]

最近、はジネスだけでなく日常の様々な知識に対する「検定・資格」が増えており、
試験勉強をしつつ、様々な文化を身につける、
という楽しみ方をしている人も多いとか。
お酒だけでも日本酒、ワイン、ビール、ウィスキー、テキーラ、カクテル…
と、20種類以上もあるそうです(∇°;;;;)!!!


実は、スポーツ医学にもそんな検定資格が存在します。
2017年から始まった、「スポーツ医学検定」
医療者だけでなく、スポーツ指導者、保護者の皆さんにも、
紹介したい検定です。

スポーツ医学検定


当然ながら、申込みに必要な資格はありません。
レベルは3つに分かれており、
3級は選手自身や保護者、部活のマネージャー。
2級は指導者やスタッフ、体育/医療系学生。
1級はメディカルスタッフとしてスポーツの世界に関わりたい人、
という感じの対象レベルとなっています。


興味のある方は、ぜひ一度HPをのぞいてみてください。








スポーツ医学検定 公式テキスト

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  • 作者: 一般社団法人日本スポーツ医学検定機構
  • 出版社/メーカー: 東洋館出版社
  • 発売日: 2017/02/08
  • メディア: 単行本






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『本物の』スポーツ整形外科医ができること [整形外科&スポーツ医科学]

今日はちょっと挑戦的な?題名ですが…
資格を保有しているだけのスポーツ整形外科医と、
実際に代表〜プロスポーツチームをサポートしている整形外科医ができることの違いを紹介します。


①診断能力の差
これは、スポーツの現場に出ていることで養われます。
受傷機転の問診および、視診・触診・徒手検査といった理学所見を重要視するようになるので、
こういった所に差が出てきます。

もちろん、診察室でレントゲンやMRIを撮像することによってその差は埋まると思われますが…
僕自身はチームで活動するようになって格段に診断能力は上がりました。



②コンディショニングやトレーニングのサポート
スポーツ選手の怪我の場合、特にシーズン中にはコンディションを考えるようになります。
安静期間中に怪我した部位へ負担をかけないように有酸素運動をさせたり、
体幹や骨盤の筋力を維持させるようなTRを指導することもできます。


このように、ミドルパワーの負荷がかけられるような準備をさせておくことで、
早期の競技復帰が可能となります。
また、一般の小〜大学生に対しても、ただ休ませるだけではなく、
その間に行うべきトレーニングや弱点の補強を指導することで、
リハビリテーションに対する意識を高めることができます。


③筋肉系の損傷に対する適切な治療
肉離れ、というのは実は非常に難しい疾患です。
筋損傷の部位やタイプ、重症度によってリハビリテーションや競技復帰がすべて異なる上に、
筋損傷の患者自体が少ないため、治療経験が乏しい整形外科医が多いです。

特に、10〜30代のスポーツ選手や愛好家の場合には、
再発や近接部の再損傷というのも多いので…
整形外科医としては一番難しい疾患だな、と(僕自身は)感じています。



あとは、手術なんかについては一般の整形外科医とそれほど変わらない?かな??
個人の経験症例数やセンスによるところのほうが多いと思います(笑)




復帰をめざすスポーツ整形外科

復帰をめざすスポーツ整形外科

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: メジカルビュー社
  • 発売日: 2011/03/24
  • メディア: 単行本







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公営ギャンブル選手の治療 [整形外科&スポーツ医科学]

私は勤務地の土地柄、公営ギャンブル選手の治療を行うことが多いです。
公営ギャンブルとは、競輪、オートレース、競艇、競馬の④つ。
すべての選手の治療に関わった経験があります。


競輪選手であれば、鎖骨や肩周囲、肋骨の怪我が多かったり、
競艇選手であれば、右膝や右足の怪我が多いなど、
競技ごとの特性ももちろんあります。


共通することは…やはり早期復帰を求めることですね。
休職=無給ですから、当然です。
そういった観点から、僕自身はプロスポーツ選手と同じ視点で、
治療方針や復帰計画を立てています。


ただ、選手たちからの要求としてもう一点大事なことがあります。
それは、
「早く復帰したいけどミスをするわけにはいかないから、完全に状態が戻るまで復帰はしない」
ということ。
どういうことかと言うと…
ミスをして他の選手に接触したり、自身が落車や落水することで、
他の選手を危険に晒す訳にはいかない、と言うことなのです。


自分も大切だけど、周囲の選手も同じように大切、と思っている競技は、
公営ギャンブルだけではないでしょうか。
彼らのマインドを尊敬しつつ、治療者として関わっています。







祖父・父・夫が ギャンブル依存症! 三代目ギャン妻の物語

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  • 作者: 田中 紀子
  • 出版社/メーカー: 高文研
  • 発売日: 2015/07/22
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)






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SFMAを学んでみた [整形外科&スポーツ医科学]

3月に、とあるセミナーを受講してきました。
SFMAセミナー
このSFMAとは、身体の各部位における機能や疼痛の評価を元に、
現在の症状の原因がどの部分に関連しているかという評価を行うものです。
【SFMA:Selective Functional Movement Assessment】



整形外科医として活動していると、静的な状態での患者評価や、
画像を中心とした評価に偏りがちです。
ただ、グラウンドレベルの患者評価ではそれらのものは役立ちません。
あくまで色々な動きの中での評価となってくるのですが、
その際には様々な部位が、色々な割合で関わってきます。
この複雑な相互依存性を、なるべく簡便なフローチャートの元に解き明かしていくというのが、
このSFMAの大まかなシステムです。


・グラウンドレベルでの患者評価における武器を持ちたい
・トレーナーや理学療法士との共通言語を持ちたい


というのが今回の受講目的であり、その成果は十分にあったと思います。
現在も診察室でできる限りのMovement(トップティアー)を行わせて、
診断の一助としております。
スポーツドクターにはお勧めのセミナーですよ。
…高額ですけど(笑)




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アスリートはジェネリック医薬品も避けるべき?? [整形外科&スポーツ医科学]

昨今、色々な競技団体のドーピング関連の連絡事項を受けますが…
漢方薬とサプリメントについては使用を避けるべき、
と、言われ続けていました。


その理由としては、含有成分の安全性というより、
「製造ラインの安全性に問題があるケースが散見される」
ということです。
要するに、薬剤を製造するラインにおいて、
その直前に製造した薬剤の成分がしっかり除去されないままに次の薬剤を製造したり、
そもそも調合時における安全性や精度が担保されていないといった事から、
「安全なはず」である製品を服用していたのに、禁止薬物が検出された!
という事例が続発していたからです。
ドーピング違反に対する処分は非常に厳正なものなのですが、
「調査の結果、ドーピング違反の資格停止期間を短縮する」
という決定がなされたケースは、こういった製造者側の問題であることが多いですね。
(JADA/WADAマークがついてる商品でもこういったケースがあったようです)


そして今日、こんなニュースが出てきました。
エカベドNa顆粒「サワイ」使用中止と回収のお知らせ


うーん、ジェネリックですか。
確かにコストダウンされている以上、製品製造ラインに影響している可能性は否定できません。
こういう事件があると、前述の漢方やサプリメントと同様、
自分が関わるアスリートにはジェネリックは避けるよう、
指導していかざるを得ませんね…(×_×#


アスリートにとって影響があるのはもちろんですが、
ジェネリックの安全性そのものに関しても、
大きな波紋を呼ぶ話題であると思います。





ジェネリック vs.ブロックバスター 研究開発・特許戦略からみた医薬品産業の真相 (KS医学・薬学専門書)

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  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2017/06/08
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全治2週間?の捻挫?? [整形外科&スポーツ医科学]

先日のフィギュア男子全日本選手権で優勝した宇野選手。
ショートプログラムの直前にケガをして、強行出場していたそうです。
⇒ https://number.bunshun.jp/articles/-/833007


本人が「全治2週間くらいかな」というコメントをしたことも話題になっていましたね。
フィギュアスケートは靴が固くてハイカットタイプということもあり、
軽度の捻挫であればなんとか滑走することができたのでしょう。


僕自身は最近患者さんへの説明で、「捻挫」というワードは補助的にしか使いません。
何故かと言うと、「捻挫」の病態は軽いものから複数の靱帯断裂を含む重いものまで、
非常に大きな幅を持つため、患者さんに病態を軽視させてしまうようなケースがあるからです。
足関節捻挫 日本整形外科学会HP


幸い近年ではMRI検査を経ずとも、外来の初診時にエコーで靱帯損傷の評価を行うことができ、
損傷靭帯の本数やその程度がある程度推測することが可能ですので、
僕は「捻挫」ではなく「靱帯損傷(+その程度)」と説明し、必要に応じた治療を行います。
その方が、患者さんも病態を理解しやすく、先の見通しが立ちやすいという利点がありますので。



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「小児運動器疾患指導管理なんちゃら」のeラーニングを受けてみました [整形外科&スポーツ医科学]

この4月から整形外科領域において、
「小児運動器疾患指導管理料」
の算定が可能となるにあたり、
それに必要な資格のeラーニングが始まりました。
日整会誌の10月号に会告が出てたのですが、
なかなか時間が取れず、昨日ようやく視聴しました。


僕自身はあんまり接する機会のない患者さんですし、
取るか取らないか迷ったのですが…
取れるものは取っておこうと思い、受講した次第です。
集金に協力するのはあんまり好きではないのですが…(笑)


流れとしては、
①動画による講義を受ける
②テストを受ける
③(合格したら)クレカ決済する
って感じで、受講料+認定料で2000円となります。
試験レベルは、専門医試験くらいのイメージでしょうか?
5問中4問の正解が求められますが、
講義をしっかり理解できれば大丈夫かと思います。


また、講義動画は大変面白く、有益なものでした。
先天性膝関節脱臼の治療方法や、上腕骨骨端理解見逃し、
Monteggia骨折を疑う場合の撮像肢位(前腕内旋位)、
先天性下腿弯曲症と先天性下腿偽関節症の違い、
生理的O脚とBlount病の画像鑑別…などなど、
自分の知識不足や、専門医試験から時を経て忘れてしまったことなどを再確認することができました。
先股脱は近年増加傾向にあるってのも驚きでしたねf^_^;


単なる教育研修講演としても非常に勉強になりますので、
意外と?良かったです。



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