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休む事は簡単なのでしょうか!? [整形外科&スポーツ医科学]

中・高校生の部活動では、定期テストの1週間前が
“テスト休み”
になるという学校が多いです。

これは、競技能力の向上という点ではもちろんのこと、学生自身にとっても、
スポーツと勉強を両立する工夫をする機会を奪ってしまうという点で、マイナスではないか!?
という記事を読んだことがあります。
たしか、元読売の加藤久さんが書いていたと記憶しているのですが・・・

非常に共感できました。
そしてその著者は、スポーツドクターにもこんな提言をしていました。

「オスグッドだからといってスポーツを休みなさいという考えは、『テスト休み』と同じ事ではないのか!?」

うーん。確かにその通り。
医者にとって、頭の痛いところではあります。
ただ、勉強と同じに考えられない部分もあるのもまた事実。
なぜなら、ケガというのは、安静にする時期が絶対に必要という事があるからです。
ですから、まるっきり著者の意見に賛同することは出来ません!

その反面、安静にさせるというのは医者にとっても楽だというのもまた事実。
前にもなんかの記事で書いたのですが、そういったケガを外来で見た時に、
「スポーツを禁止し、休ませる」
事は基本でもあるし、一番間違いのないことだと思います。

そこで、安静やスポーツ禁止期間は、どうしても必要な期間というのは理解してもらったうえで、
早期復帰させる努力や、再発のリスクを下げるケアを怠らないようにすると言うのが、
僕としての中庸になるのですが・・・
こういった場合、患者さんはどう考え・何を求めているのかをその人ごとに考えなくてはいけませんね。

まぁ、結論としては、何事にも形式を当てはめて楽をするのでなく、
ケースバイケースで常に考え、常により良い結果を求めていかなくちゃダメだよ。
と、言う事なのだと自分では解釈したのですが・・・

ちなみに、僕自身の意見として、スポーツに関わる医者としての評価は、
「競技成績と治療成績の両立」
で評価されるべきと思っています。
いかにスポーツをやらせながらケガを治すか・・・

永遠のテーマであり、相反するテーマですね。



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hinotti

はじめまして、以前から読ませていただいています。

先生から見ればずっと前段階であったり、軽微な段階での応対が多くはなりますが手技療法として患者さんはじめ選手に携わらせていただいているものです。

とはいいながらもさまざまな「判断」といった場合になると整形外科から内科、心療内科、すべてにおいての何がしかの判断を迫られるわけで..笑われるかもしれませんが私程度のものながらも大きな責任を感じながらの施療をさせていただいている毎日です。

昨年の春にはアスリートではなかったですが女子高生のスキー授業での十字靭帯損傷で最初にかかった担当のお医者様から納得の行く説明や治療がいただけなくてなやんでいた方に私自身からの思いつく限りの選択肢と、それだけでは自分自身も心配でもありましたのでありうる限りの情報と選択肢を知ってもらうべくここのページからのリンクを紹介させていただき、その後本人も親御さんも納得の行く形で手術をされ、その後の後療法を続けているとお礼にも来て頂き私自身も嬉しかったですし、変則的ながらも先生に感謝しております。


先生の思う悩みは私もずっと感じていたものですから非常に共感できて..というよりも「整形外科」の先生であってもそう思うのだと知ったことが驚きと言いますか、「お医者様」が近く感じられて嬉しかったです。

今年の春のオスグットの強い疑いがある生徒さんでしたが、親御さんはたいしたことがないだろうから撫で擦りを含めてなんとか緩解して練習を続けさせたいとの事でしたが、私の治療に期待していただいて嬉しいものの同考えても私の施療で楽になる症状とも思えず、またまだお医者さんにも行っていないとのことでまずはお医者さんに行って現状がどうなのか確実に見ていただいて欲しいと願いました。その上で整形外科のお医者様的に異常がなく、またすべき治療もない等の判断でもあった場合にはまた来ていただければその状況に合わせての誠意一杯の対応をさせていただきますとお願いし病院へ行っていただきました。
 が、親御さんは「そんな面倒なことではないんじゃない?」という感じで解せないような様子でもありましたが結果はやはり「オスグット」でした。

今は安静、休養を指示されているとのことで治療を続けられているようです。

炎症の有り無しや痛みの大きさ、実際の現状の悪さ、本人の痛みの感じる度合いの差、などたくさんある判断材料の中、どこまでならOKでどれはダメ..とか全くダメ!とか「自信をもって判断」するのは先生方でも難しいと感じている..私自身が怪我をした場合でもそれくらいに真摯に個別の状況を考えてくれる先生に当たりたいと心の底から感じました。
 
長々すみませんでした。
 
by hinotti (2009-04-21 23:15) 

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