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ディオバン問題に思うこと [病院&医者の話]

先日、ディオバン(バルサルタン)に関連する論文についてのデータ捏造疑惑がありましたね。
ノバルティスファーマの社員がいろんな施設に講師として入っていたり、
論文の共著者(おそらく、データ解析担当?)として関わっていた論文に、
データの改竄があったのではないか?
そして、その謝礼として臨床研究を実施していた施設に多くの研究費が流れていた??
というのが、問題となっています。


論文を作成する際には、利益相反(COI; conflict of interest )というのを明示します。
「研究費をもらった」「分析を頼んだ」「商品をもらった」「その製品に関わる会社の社員」
など、その研究の結果により、お互いに利益が生まれるような関係があるか否かを示すということ。
最近では国内の学会発表だけですら、そのあたりを明記する必要があります。


COIを開示することでバイアスの有無などが推定されますから、論文を読む側にとっては、
「この人はこの薬剤(治療法)推しなんだな、だから、話半分に聞かなくちゃな。」
などと思いながら、その論文を理解していくわけです。
…まぁ、COIがなくてもそのへんは理解できるというのが正直な所ですが( ̄▽ ̄;)
ランダム化比較試験(RCT:Randomized controlled trial)のような論文では、
特定の薬剤と利益相反があるというのは、ある意味致命的に公平さを欠きますので、
フェアなものではないと感じます。

問題になった論文にCOIに関してどのような記載がされていたのかはわかりませんが、
「金銭や利益の相反は一切ありません」
「The authors declare no conflict of interest associated with this study.」
という一文があっても、11億円を超える寄付金がこれらの施設にいってたということを鑑みると、
裏では色々あったんじゃないの?と、思うのが普通ですよね。
こういう話を聞くと、大規模臨床試験の論文は色々な絡みがあるのではないかと勘ぐってしまいます。

まぁ、データを改ざんしたり捏造したというのは、研究者としてというより、
人としてあるまじき行為というのは言うまでもありません!メ\(・_・)
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