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『投げない』という選択 [整形外科&スポーツ医科学]

高校生でありながら…プロの世界を目指すために、
自らに投球制限を課して、高校野球を戦った選手がいます。

「投げなかった」高校時代

以前、このブログでも紹介したかもしれませんね。
立派にプロ野球選手として、しかも1軍で活躍する存在になりました。


彼は、いわゆる野球強豪校ではこの選択ができないと感じ、
一般の公立高校へ進んだのですが…
こういった考えが高校野球界の常識の一つになれば、
投球障害が減少する可能性もあります。


立田選手が今後ますますご活躍されることを、
いちスポーツファンとして、いちスポーツ整形外科医として、
心から願っております。

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ACL再建+半月板手術の診療報酬改定 [整形外科&スポーツ医科学]

毎年の診療報酬改定、皆さんはチェックしていますか?
僕は、毎年勤務する病院の事務方にお願いして、
自分が関連しそうな診療報酬改定の内容をチェックしています。


そんな中、今年は僕にとって大きな変化がありました。
それは、鏡視下膝十字靱帯形成手術(ACL再建:34,980点)と、
鏡視下半月板縫合/切除術(15,090点/18810点)の併施が、
認められるようになったのです。
併施の場合には、半月板手術が2分の1の点数になりますが…


実際、ACL再建をするときには、
「半月板のOpeの方が大変かつ長かったなー」
と、感じるような半月断裂の縫合手術を併施することが多いです。
若い患者さんが多いので、手のこんだ縫合術もしばしば。
そんなときでも、今まではACL再建の点数しか基本的には取れず、
半月板の大きな手術を併施したときには詳記を書いた上で、
関節形成術(45,720点)が認められたり認められなかったり、
といった状況でしたので、この改正は大きいですね!
また、医療の現況にも非常に即した改正のように感じます。


僕が関連する手術関係だと足関節鏡視下の手術点数が上がったり、
椎間板摘出と脊椎固定・椎弓切除&形成の併施がOKとなったり、
鏡視下椎間板摘出+鏡視下椎弓切除の併施が認められたりしています。
せっかく同じ労力と時間を費やすのですから…
このあたりもちょこっと?気にしてみましょう。



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カンプ・ノウで学会 [整形外科&スポーツ医科学]

前回の記事にある通り、バルセロナで開かれている学会は、
カンプ・ノウを会場に行われております。
いきなりですが…こんな感じ。


1.jpg


メインスタンド2階をまるごと、学会場にしています。
これなら10000人位は簡単に収容可能でしょうね。
聞く方の立場としても、雰囲気的に高揚感があります。


2.jpg


ゴール裏には楽天マークが!
さすがバルサのメインスポンサーです。


2018-06-03 14.28.12.jpg


とはいえ、サッカーを観戦している雰囲気なのは否めず(笑)
椅子の座り心地とか、トイレの清潔さとかは、
外国のスポーツスタジアムそのものなのでイマイチですね。


サッカーを愛する医療者達の集まりなので、
こういう会場もまた良いものです。
個人的にはやっぱり…サッカーを見に来たかったです( ̄▽ ̄;)
次回はバルサの試合を見に来ることを心に誓った、今回の学会でした。



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Isokinetic Football medicine conference [整形外科&スポーツ医科学]

今週は、仕事を休んでバルセロナへ。
表題の通り、こちらの学会に参加してきます。
去年はRegistrationしていたにも関わらず、
自分のフリーランス化の絡みで、直前でキャンセル…
2年越しの参加?となります。


この学会は今回、カンプ・ノウ・スタジアムで行われるんですよね。
Football medicine conferenceの名に恥じない会場!(笑)
(来年は、イングランドのウェンブリー・スタジアムです…)
内容もかなり現場寄りのものになっているので、
スキルアップのチャンスだと思い、気合が入っております。


ちなみに今回は、
週一北海道通勤&法人経費をクレジットで支払って得たマイルで、
カタール航空の往復ビジネスクラスをゲットしました。
(成田⇔ドーハ⇔バルセロナ)
カタール航空はサービスが手厚いことで有名なので、
一度乗ってみたかったエアラインです…
サクララウンジでカレーを食べすぎないように気をつけつつ、
初のドーハ国際空港も楽しんでこようと思います。


ラウンジ、楽しみだな〜。


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小児整形外科領域における賢い?5つの選択 [整形外科&スポーツ医科学]

先日、興味深い記事を読みました。
アメリカ小児科学会と北米小児整形外科学会が提唱する、
”Five Things Physicians and Patients Should Question”
というものです。


小児患者に対し、医師は慎重になりすぎるあまり、
過剰な検査を行いがちというのはつねづね言われております。
僕自身も日々の診療において、当然?その傾向があることを自覚しています。
そんな医者に対する5つの提言は…以下の通り。

① リスクや所見のない乳児に対するエコー検査はするべきでない
(脱臼や寛骨臼形成不全スクリーニングを除く)
② 単純な内旋位歩行に対し、レントゲン検査や装具、手術を勧めるべきではない
③ 無症状かそれに近い小児扁平足に対し、装具や足底板を作るべきではない
④ MRI/CTなどの検査は、診察や基礎的な検査を充分行った後に行うべき
⑤ 各種隆起部骨折では疼痛消失後に経過観察レントゲン検査を行うべきではない
(各種骨端症や付着部の話かな?橈骨遠位端を除く、だそうです)

原文はコチラ⇒Choosing Wisely


かなりざっくりと意訳してしまったので、原文を各自ご確認をお願いします。
個人的には思わずドキッとする項目も…
僕自身、参考文献までしっかり読んでおらず全てを噛み砕いたわけではありませんが、
今後の診療において、意識していこうと思っています。




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某五輪〜パラにおけるスタッフ募集? [整形外科&スポーツ医科学]

今日は、友人から紹介を頂いたお話をご紹介。
JADA(日本アンチドーピング委員会)にこんなサイトがあります。
⇒ 国際総合大会ドーピング・コントロール・オフィサー(DCO)募集サイト


大会に関しては何かとぼかされていますが…
まぁ、2020年7月から9月って言うことは、
東京開催される、最近マスコットが決まった「あれ」でしょうね(笑)
こんなページもあるので
⇒ http://www.playtruejapan.org/info/20180227/
はっきりと書いてしまいますが、東京オリパラのDCO募集ってことです。


DCOとは、ドーピング検査を取り仕切る立場の人間です。
検査の準備をし、対象者の選別やピックアップを行い、
採取検体を封印し、各種書類を作成し、検査の撤収業務を行うという感じ。
僕らも、非常にお世話になっている?立場の方々です。
ちなみに日給は交通費+14000円だそうです。


必ずしも参加できるわけではなさそうですが…
何らかの形で東京オリパラに関わりたい医師の皆さんは、応募してみては如何でしょうか?
ご興味のある方がいらっしゃったら、是非!


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関節鏡技術認定医の審査結果 [整形外科&スポーツ医科学]

そういえば、色々と紆余曲折あったものの、
結局、今年度申請をしたJOSKASの関節鏡技術認定医
1月の遠征から帰ってきたら、1月19日付で通知が来ておりました。
無事、合格できましたよ〜( ̄ー ̄)/C□


第一回目は合格率69.4%、第二回目は合格率43.8%だそうです。
思いの外、合格率が低いのには驚きました。
認定者一覧も更新され、人数を数えてみたら今のところ69人。
この資格を持っているからと言って、手術の保険点数が上がるわけではないですが…
現段階では希少な価値ですので、給与交渉に使ってみようかな!?(笑)


人数が少ないうちに、この資格をメリットとして良い使い方ができるかを考えてみようと思います。
資格というのは取ることがゴールではありません。
(一般的に必修とされる専門医や講習さえ受ければ取れる、という資格は除く)
有資格者にしかできない何かを生み出すことができるといいな、と考えてます。




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カヌーのドーピング事件に思うこと [整形外科&スポーツ医科学]

カヌー競技の選手(選手A)が、他の選手のドリンクにステロイドを混入させ、
ライバル選手(選手B)をドーピング違反に陥れるという事件がありました。
結局、選手Aが自責の念により自ら訴え出たことから事件は急速な展開を見せ、
違反に問われた選手Bは、資格停止処分を解除され、なんとか収束したというのが結末です。


さて、ここで気になった点があります。
1つは、混入させられたB選手側の危機管理に対する責任に対する処分。
昨年9月の事件ですので、約4ヶ月の出場停止というダメージを受けました。
2つ目は、混入したA選手側の処分。
8年間の出場停止処分(40歳まで)という処分というのは、
事実上選手生命は終わりという形の重い処分になります。


性善説に基づき、混入させられた側を守ろうとすれば、
この処分は妥当なものかもしれませんが…
これがもし仮に、競技連盟が組織的にB選手を強化しようとして、
A選手に薬物混入を命じていたとすると、どうでしょうか?
前述の処分は必ずしも適切?というか、心情的に理解できるものではなくなります。


ドーピング違反を再発させないようにする、という観点からは、
今回の処分が適切だったのかは(個人的には)なんとも言えないですね。
ただ、この事件が契機となって経口摂取物に対する競技者自身の注意意識が高まることや、
競技会におけるドリンクの管理などの環境整備がなされていくことを期待します。


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医療分野におけるマスコミ報道と実情 [整形外科&スポーツ医科学]

先日、歌舞伎役者の市川猿之助さんの骨折がニュースになっていました。


IMG_0492.JPG


「左腕開放骨折 複数回手術必要!」
文面からは、上腕骨開放性骨折のようですが、僕も詳細はわかりません。
この辺で開放性骨折になりやすいというと、骨幹部か肘関節周囲でしょうか??
見出しを見ると、かなり過激な文言ですね…


ただ、整形外科医の思考とすれば、
骨折部位や折れ方、固定器具、患者の年齢によっては内固定材料を抜去するだろうから、
骨折に対する初回手術+抜釘手術=2回の手術として、複数回?
という予想がまっさきに頭に浮かびますし、 
骨折部周囲の腫脹や汚染が強かったり、手術室が空いていない時間のケガなら、
とりあえず急患室で洗浄や創外固定といった一次処置を行ったのち、
別日に手術室で骨接合を行うのかな?とも考えられます。
いずれも一般的な流れですし、特別視するほどの治療戦略でもありません。


まぁ、マスコミとしてはニュースにインパクトを持たせたいと思って、
こういった報道が出るのかな、とも思いますが…
週刊誌や新聞、ネットで掲載される医療関係の記事を見る時には、
従事者からすると違和感を感じる見出しや表現が多いということです。
医者に限らず各種専門職の方であれば、皆さんそうなのかもしれませんね。


なんて書いてはみたけれど…
本当は凄く特殊な状況だったりするのかもしれませんね。
関係者でもないのに、普通のケガだろ〜、と、推測するのも失礼かな??
いずれにせよ、猿之助さんが早く回復して舞台に戻れることをお祈りいたします。



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膝窩動脈捕捉症候群 [整形外科&スポーツ医科学]

久々に?真面目なスポーツ整形外科学のお話…
最近、偶然に2つの異なる雑誌で『膝窩動脈捕捉症候群』の記事を読みました。
スポーツ選手には多い疾患なので、その可能性を意識して診察しておかなくては!とゆう、
自分の備忘録を兼ねた記事になります。



膝窩動脈捕捉症候群は基本的に、スポーツを行う30代以下の男性に多い疾患です。
腓腹筋を中心とした、下腿の筋強度負荷が強いアスリートに好発するようですね。
間欠性跛行(歩いていると、だんだん足がしびれて歩けなくなる)、
または下腿〜足部の疼痛あたりを主訴として来院することが多く、
足関節の背屈動作にて症状が増強、底屈動作にて軽減〜消失します。
また、原因不明の下腿浮腫が初発症状のケースもあるそうですよ!


膝窩動脈の走行異常+腓腹筋内側頭(または周囲の異常筋膜)による、
血管の圧迫が主な原因とされています。
もともとの血管走行異常に、腓腹筋の肥大や異常筋膜・腱膜あたりの圧迫が合併すると、
症状が出やすい?ということなのでしょう。
膝窩動脈の走行異常では膝窩筋の深層を走るパターンも有名なのですが、
それについては特に、原因としての記載はありませんでした…(^_^;)


スクリーンショット 2017-10-02 0.39.59.png
【末梢閉塞性動脈疾患の治療ガイドライン より転載】


足関節肢位の違いによるドプラー音やエコーによる血流変化を確認することや、
造影CTによる腓腹筋内側頭による血管の偏位や、血管周囲の異常軟部組織を確認することが、
診断として非常に有用な検査とのことです。
あとは、両側例が多いというのも診断のヒントになるかもしれません。


治療としては腓腹筋を始めとした軟部組織の切離が挙げられますが、
経皮的血管形成術は…軟部による圧迫が解除されない限り再発のリスクが高く、禁忌のようです。
動脈の狭窄や閉塞と言った2次性変化を起こしているケースでは、バイパス術の適応です。



ちなみに、追加で読んでおいてほしいのが、前述した図が記載されているこちらの資料。
⇒ http://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2015_miyata_h.pdf
心臓血管系の各専門学会が合同で作った診断治療ガイドラインがあり、
77ページからこの疾患の記載があります。


…最初からこれだけ貼り付けとけば良かったりして(笑)
でも、間欠性跛行や下腿の浮腫というのは、外来でもしばしば見る機会がある症状。
若年者がこのような訴えで来院すると色々な疾患を鑑別するのが普通ではありますが、
特にスポーツ整形外来をやっている医者は、頭の片隅に入れておくべき疾患だと感じました。



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