SSブログ

岩村選手のACL損傷?について思うこと [膝前十字靭帯(ACL)損傷]

先日、メジャーリーグのレイズで活躍中の岩村選手が、2塁ベース上でのクロスプレーでACLを損傷し、
今季絶望というニュースを耳にした方は多いと思います。

ところが本日のニュースでは、関節鏡を入れてみたところ部分断裂(部分損傷!?)であり、
2ヶ月ほどで戦列に復帰できる見込みだという話です!
嬉しい話ですが、これにはビックリしました。
サイトはこちら

本文によると・・・
On Monday, Dr. Eaton repaired the torn medial meniscus in Iwamura's knee and also determined that the second baseman had suffered only a partial tear of his anterior cruciate ligament.

⇒月曜にDr. Eatonが岩村選手の内側半月板の縫合を行うとともに、この2塁手(岩村選手)のACLは
部分的な断裂のみの受傷であると診断した。


Because Iwamura had just a partial tear, Eaton was able to use arthroscopic surgery rather than reconstruction surgery, which was the original diagnosis.

⇒岩村選手のACLが部分断裂であったために、Dr. EatonはACL再建手術よりも、
関節鏡視下(修復!?)術の施行が可能であった。


と、あります。
僕の正直な印象としては、
「本当にそんな事が起きうるんだろうか?」
と、思いましたね・・・( ̄□ ̄;)


と言うのも、ACL損傷の診断方法としては

①徒手検査による脛骨の前方動揺性および、膝関節の回旋不安定性の存在
②MRI所見によるACL損傷の確認
③関節鏡視によるACLの触診

などがあげられるのですが、今回手術の前にACL断裂と診断がリリースされていたのであれば、
①、②は確実に存在したはずです。
だとすれば、今回のように鏡視してみたらACLがしっかりしてたなんていうのは、
担当医の「診断のエラー」だったのではないかと竅った見方をしてしまいます。

でも、(年に1~2回ですが)①、②がはっきりしなくて関節鏡をやる症例もあるので、
きっと今回はそのようなケースだったんでしょうね。
ちなみに私のACL再建症例が年間で50例前後なんで、5%以下のレアな確率ですが。

そして、これは無いとは思いますが・・・①があったのに③で大丈夫だと診断したのなら、少し心配です。
Subsynovial tear(滑膜下断裂)の場合、繊維がうまく癒合せずにのちのちACL不全を起こすケースがあったり、
部分断裂でもその断裂部分に限ったACL部分再建を行う方が良いケースもあるので。。。


ま、メジャーリーガーのオペをするようなしっかりとしたDr.ですので、
僕が心配するような次元の問題なんてのは絶対考えているでしょうけどね(^-^;笑)


中途半端に物事を知っていると、余計な心配をしてしまうんだなぁ、と気づかされた今日の出来事でした。
そして、岩村選手の靭帯鏡視所見と、このドクターがやった術式が気になってしょうがない。。。

もっと勉強しなくちゃですね。

nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(1) 
共通テーマ:スポーツ

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 1

入れるときより難しい?飲み明け ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。