ACL再建における(個人的な)最近の傾向 [膝前十字靭帯(ACL)損傷]
ACL再建に手を出し始めて5年目になりますが、この5年でいろんな先生のエッセンスを取り入れたり、
勉強をして得た知識を吟味しながら、自分の考えに基づいた治療方針の決定や術式選択、
リハビリテーションの計画を立てられるようになってきました。
特に、去年の6月に移籍してからは、完全に自分のPhylosophyに基づいた治療をさせて頂いております。
とは言え自分の場合には、永遠の師匠である木村先生の哲学が根底なんですけどね!
師匠の下で教えて頂いていた3年間と、大学病院に戻っていた期間には、
第一選択としてハムストリング(ST)2ルートをチョイスし、
ニーズや症例に応じて膝蓋腱(BTB)のシングルを行うというスタンスを基本にしていました。
しかし、もともとハムストと比較してもBTBによるACL再建の成績は劣らず、復帰が早い事、
術式や採腱方法が洗練されてきた為に、術後の伸展制限や合併症が減少してきた事などを考慮し、
最近ではBTBを勧める患者さんが明らかに増えてきていますヾ(▽⌒*)
BTBを積極的に勧める条件としては・・・
①早期の復帰を求める患者や、退院後の生活負荷、就業負荷が高い患者
②アスリート(県大会上位~全国大会出場レベル以上)
③格闘技、スキー、コンタクトスポーツなどのスポーツをやっている人
でしょうか。
①、②、③は全て関連性があるんですけど、STは骨孔内で骨と腱が癒合すると言う事に対して、
BTBは骨孔内で骨と骨が癒合するという点で、より早く、より強く結合すると言う事が理由です。
まぁ、安心してリハビリが進められたり、ニーズによっては復帰を早める事ができるのでね。
・・・③については、無茶をしがちな患者さんが多いというのも、理由の一つかもね(笑)
だからと言って、術後早期の加速的なリハビリを行っているわけではありませんよ。
STは2週、BTBは1週前後の免荷をしっかり行い、可動域訓練についても慎重な方だと思います。
競技復帰についても基本的には10か月を目安とし、半月板損傷の有無、筋力の回復とニーズを考慮して、
復帰時期を決定しています。
あと、スポーツ種目によっても方針が違ってきますかね。
僕の場合、ジャンプ系の動きが多いスポーツでは膝蓋靱帯炎などの合併が怖い部分もありますので、
STの2ルートを第一選択としております。
受傷前からのジャンパー膝(膝蓋靱帯炎)の影響で、BTBの腱自体が変性しているケースも散見しますので。
まぁ、そんな事を考えながら再建をやった結果、ここ1年間のST/BTBの比はおおよそ6対4です。
ウチの病院はスポーツ選手だけでなく、主婦や部活レベルの中学生女子も多いので、
やはりSTが多いという結果にはなりましたが、それにしてもBTBが増えました。
しばらくは、このような傾向が続くのではないかと思っております。
明日以降、最近のBTBによるACL再建についてもご紹介したいのですが、なにしろヒマがなくて。。。
とにかく、頑張ってみますね。
勉強をして得た知識を吟味しながら、自分の考えに基づいた治療方針の決定や術式選択、
リハビリテーションの計画を立てられるようになってきました。
特に、去年の6月に移籍してからは、完全に自分のPhylosophyに基づいた治療をさせて頂いております。
とは言え自分の場合には、永遠の師匠である木村先生の哲学が根底なんですけどね!
師匠の下で教えて頂いていた3年間と、大学病院に戻っていた期間には、
第一選択としてハムストリング(ST)2ルートをチョイスし、
ニーズや症例に応じて膝蓋腱(BTB)のシングルを行うというスタンスを基本にしていました。
しかし、もともとハムストと比較してもBTBによるACL再建の成績は劣らず、復帰が早い事、
術式や採腱方法が洗練されてきた為に、術後の伸展制限や合併症が減少してきた事などを考慮し、
最近ではBTBを勧める患者さんが明らかに増えてきていますヾ(▽⌒*)
BTBを積極的に勧める条件としては・・・
①早期の復帰を求める患者や、退院後の生活負荷、就業負荷が高い患者
②アスリート(県大会上位~全国大会出場レベル以上)
③格闘技、スキー、コンタクトスポーツなどのスポーツをやっている人
でしょうか。
①、②、③は全て関連性があるんですけど、STは骨孔内で骨と腱が癒合すると言う事に対して、
BTBは骨孔内で骨と骨が癒合するという点で、より早く、より強く結合すると言う事が理由です。
まぁ、安心してリハビリが進められたり、ニーズによっては復帰を早める事ができるのでね。
・・・③については、無茶をしがちな患者さんが多いというのも、理由の一つかもね(笑)
だからと言って、術後早期の加速的なリハビリを行っているわけではありませんよ。
STは2週、BTBは1週前後の免荷をしっかり行い、可動域訓練についても慎重な方だと思います。
競技復帰についても基本的には10か月を目安とし、半月板損傷の有無、筋力の回復とニーズを考慮して、
復帰時期を決定しています。
あと、スポーツ種目によっても方針が違ってきますかね。
僕の場合、ジャンプ系の動きが多いスポーツでは膝蓋靱帯炎などの合併が怖い部分もありますので、
STの2ルートを第一選択としております。
受傷前からのジャンパー膝(膝蓋靱帯炎)の影響で、BTBの腱自体が変性しているケースも散見しますので。
まぁ、そんな事を考えながら再建をやった結果、ここ1年間のST/BTBの比はおおよそ6対4です。
ウチの病院はスポーツ選手だけでなく、主婦や部活レベルの中学生女子も多いので、
やはりSTが多いという結果にはなりましたが、それにしてもBTBが増えました。
しばらくは、このような傾向が続くのではないかと思っております。
明日以降、最近のBTBによるACL再建についてもご紹介したいのですが、なにしろヒマがなくて。。。
とにかく、頑張ってみますね。
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