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Lindsey's challenge was over... [膝前十字靭帯(ACL)損傷]

先日の記事に書いた、リンゼイ・ボンのACL再断裂の件ですが、
昨日、本人のFacebookでも、FISのページでも報告がありました。





FISのHP


やはり、高速系ではパフォーマンスを発揮するのは難しかったのでしょうね。
残念ではありますが、断裂後の彼女のパフォーマンスを見たり、来年のことを考えると、
賢明な判断であると思います。
来年はアメリカで世界選手権もありますし、リンゼイにはさらなる活躍を期待します。


僕個人としても今季は、アルペンだけでも4人の患者がACLを断裂したまま競技継続&経過観察中。
今年は全員中〜高校生…かな?
僕のスタンスとしては、基本的には切れた選手にはやらせないという方針です。
ただ、選手のラストシーズンであったり、特に進学に影響が大きくなる高2のシーズンの場合には、
事情を勘案して2月の各種タイトルレースや高校選抜までは、期間限定でやらせることもあります。


まぁ、パフォーマンスの低下はもちろん、半月板や軟骨損傷のリスクは有りますので、
そういった2次災害が起きた際にはその時点ですぐ手術をするという条件付きですし、
僕も靭帯再建に加えて半月板の縫合や再建・各種軟骨処置を行うだけの技術と覚悟を身につけて、
(本当はやらせたくないけど)緊張感を持ってそのような対応をしているというのが実情です。


昨日の高校ラグビーの記事を見ても、桐蔭の選手がACLを断裂したまま頑張った、
ということが美談として取り上げられていました。
その行動を否定するつもりはありませんし、スポーツをサポートしている医者としては共感します。
ただ、その選択肢を取るまでに様々な葛藤や不安、苦しみがあったり、
本人および周囲のメディカルチームもかなりのリスクを覚悟していることを思うと、
リンゼイのようなトップ選手ではない、ジュニアアスリートのケガをそこまで報道するのはどうかな?
と、日本のスポーツ系マスコミの報道姿勢に対しては、いつも違和感を感じますね(-_-メ)



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