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シャラポワのドーピング違反 [整形外科&スポーツ医科学]

先日、世間を騒がせたこのニュース。
引退の話かと思っていたら、まさかコッチ方面の話とはね…
ちょっと驚かされました(*_*)


WADA(世界アンチ・ドーピング機構)では、毎年禁止薬のリストを更新しています。
今まで禁止されていたものがOKになったり、その逆パターンもあります。
コチラに、WADAの禁止薬リストのリンクを貼っておきますのでご参照下さい。
http://www.playtruejapan.org/downloads/prohabited_list/2016_ProhibitedList_JP_revised20160108.pdf
過去の代表的な例では、フィナステリドという育毛剤が有名でしょうか。
この薬は、ステロイドの検出を隠す効果があるという理由から2005年に禁止薬に指定され、
サッカーのロマーリオやガトームソン(ソフトバンク)が引っかかったのがニュースになりました。
この薬はステロイドの検出を隠蔽する効果があるとされ、禁止薬指定を受けていたのですが、
検査技術の向上により、2009年に禁止薬リストから外れています。
と、いうわけで、今回問題になったメルドニウムという薬物は(今まで禁止されていなかったのが)、
筋肉や神経の反応、持久力、回復力を向上させるという理由から、
2016年1月より、禁止薬リストに入ったというわけです。


僕自身は、毎年1月にJリーグのチームドクター会議が開かれる際に、
ドーピング部会からも毎年禁止薬についてプレゼンがあり、変更点などについても説明されるので、
そこで知識をアップデートしています。
しかし、日本では売っていない薬ということで…あまり気にしていませんでした。
でも、世界に目を向けるとすでにこの薬で数名の違反者が出ているんですよね。
反省です(・ω・;)


「うっかりドーピング」についても年々処分が厳格化していますので、
最低2年から最長4年の資格停止は避けられないのではないか?と思います。
シャラポワ選手は競技復帰への意欲を語っていましたが…
この薬についてよくよく調べていくと、もともとかなりグレーゾーンの薬であり、
競技力向上を目的に内服している選手が多いために、禁止となった薬物のようです。
そんな背景があるとすれば・・・処分は厳しい物になることが予想されます。


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